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NISTEP注目科学技術 - 2020_E638

臓器・組織移植のための再生医療およびその周辺技術
臓器や組織を再生する技術はこの10年でかなり進んできており、可能性のある組織や臓器がいくつか明らかになりつつある。しかし一方で、大量生産技術などの課題がある。そのためには細胞スケールから組織臓器スケールへのスケールアップ技術が不可欠である。大量培養技術や大量生産技術、オートメーション化、作成した組織の長期保存技術などが再生医療の実用化に向けて重要となってくる。

オルガノイドの作成技術は格段に進歩している。オルガノイドの大量生産技術やそのオートメーション化、組織の組み合わせ、接合、移植技術の進展が期待出来る。長期保存技術については、冷凍や冷蔵などの低温技術の発展が重要である。臓器レベルの大きさになると、凍結保存技術にもう一段階のブレークスルーが必要となる。保護物質の開発、組織臓器への浸潤、氷晶の形成抑制技術などの進展が期待される。