NISTEP注目科学技術 - 2020_E627
概要
次世代の分子標的治療薬(抗体医薬)として利用できる「立体構造特異的モノクローナル抗体」に注目している。その理由は、生体内の標的抗原はそれぞれ独自の2次構造、3次構造を有しており、その高次構造を特異的に認識する抗体は、治療薬として理に適っている。現在の抗体医薬の殆どすべては、生体内の標的抗原の1次構造を認識する特徴がある。その認識部位でも、ある一定の効果は期待できるが、高次構造認識抗体はその特異性および親和性において、従来の抗体医薬と比べて極めて高いことが予測され、格段の治療効果が期待できる。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID | 2020_E627 |
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調査回 | 2020 |
注目/兆し |
2020 ※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ライフサイエンス |
専門度 | - 2020年調査にはこの項目はありません。 |
実現時期 | 10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 47 (薬学) |
分析データ クラスタ | 5 (分子生物学/薬理学) |
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
「立体構造特異的モノクローナル抗体」の作製には、免疫動物の免疫系を利用したハイブリドーマテクノロジーが最も優れていると思われる。その目的のためには、3つのポイントが考えられる。
1.DNA免疫法などを用いて、立体構造を保持した状態で標的抗原を免疫動物内で発現させ、免疫系に認識させる必要がある。それによって、標的抗原によって感作された立体構造特異的抗体産生B細胞が活性化される。
2.感作された目的のB細胞の数が少ないため、標的抗原によって予め選択する必要がある。そのためには、立体構造を保持した標的抗原発現ミエローマ細胞の利用が考えられる。B細胞表面上の受容体(抗体)を利用した抗原抗体反応に基づき、目的の立体構造特異抗体産生B細胞を選択、濃縮することができる。
3. 最後に目的のB細胞ーミエローマ細胞複合体を電気パルスによって融合し、目的の立体構造特異的モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得ることができる。
1.DNA免疫法などを用いて、立体構造を保持した状態で標的抗原を免疫動物内で発現させ、免疫系に認識させる必要がある。それによって、標的抗原によって感作された立体構造特異的抗体産生B細胞が活性化される。
2.感作された目的のB細胞の数が少ないため、標的抗原によって予め選択する必要がある。そのためには、立体構造を保持した標的抗原発現ミエローマ細胞の利用が考えられる。B細胞表面上の受容体(抗体)を利用した抗原抗体反応に基づき、目的の立体構造特異抗体産生B細胞を選択、濃縮することができる。
3. 最後に目的のB細胞ーミエローマ細胞複合体を電気パルスによって融合し、目的の立体構造特異的モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを得ることができる。