NISTEP注目科学技術 - 2023_E175

概要
近年の高度情報化社会の発展は著しく、2025年にはデジタルデータの利用量が163ZBにも達すると予想され、大容量で超高速な情報処理が必要不可欠となっている。特に最近では、PC、スマートフォン、インターネットに留まらず、昨今注目を集めているIoT、ビッグデータ、AI等においても、その重要性は高まっている。また、2025年の日本のIT機器の消費電力は国内総発電量の20%にも上る試算もあり、低消費電力化も解決するべき大きな課題である。つまり、大容量、高速、低消費電力を兼ね備えた次世代デバイスの創製は必要不可欠である。近年、電子の電荷とスピンを利用する「スピントロニクス」は、次世代デバイス創製技術として期待されている。しかし、現状のスピントロニクスでは、上述の次世代デバイスの創製には至っていない。このような問題を解決するべく、人工知能、キラル分子、DNAを用いたスピントロニクス研究が今後急速に進むと考えられる。特に、キラル分子はキラル誘起スピン選択(CISS)効果を示すことから、次世代高感度磁気センサとして大きな期待が寄せられる。現在、世界的にもホットなトピックの1つであり、日本をはじめ、各国でシンポジウムが開催されている。キラル分子を用いたスピントロニクスは注目の科学技術と言える。
キーワード
スピントロニクス / 人工知能 / カイラル分子 / 磁気センサ
ID 2023_E175
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 21 (電気電子工学)
分析データ クラスタ 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機)
研究段階
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インパクト
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必要な要素
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