NISTEP注目科学技術 - 2023_E168

概要
研究所や国内外現場で経験して来た専門分野は、エネルギー(資源開発・輸送・転換・配給)、省エネルギー、被災地復興、国際研究協力、資源外交などで、これらをリンクさせた総合安全保障の強化に現在は参加しています。各分野は、其々に専門家がいて研究を深化させていますが、リスクは個別・単独に掛かる場合は殆どなく、総合的に捉え備えることが不可欠です。安全安心な社会の強靭化・レジリエンス強化に向け、国際情勢・文化・資源制約・人材などの現実を踏まえ、理系・文系を大きく超えた知識・経験の共有と総合的リスク対策を模索中です。
キーワード
エネルギー安全保障(燃料・電気の安定供給) / 省エネルギーと自然環境保護 / 少子高齢化と理系人材育成 / 食糧安全保障(農水産物の安定供給) / ナショナリズムと国際法
ID 2023_E168
調査回 2023
注目/兆し 注目
所属機関 団体
専門分野 エネルギー
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 6 (政治学)
分析データ クラスタ 63 (地域社会学・都市工学)
研究段階
各国・各地域には固有の事情があることから、其々に必要な対策や技術が異なります。
各国家グループは目標を定めますが、他地域の国々にとり優先順位が低い場合が多く観られます。これは世界の分断に繋がりますので、に目標を絞って、国際情勢・文化・資源制約・人材などの現実の共有を進めています。
日本国内でも「黒いダイヤ」「原子力ルネサンス」「気候変動偏重」など、短絡的な論調がブームとなってしまった現実から、学ぶことは多いと共通認識しています。
インパクト
百億人に向けて、人類は増加しつつあります。他方、過去から現在まで、社会は安全・安心を失い飢餓・疫病・テロ・戦争を繰り返してきましたが、夫々多様な理由がありました。
輸送燃料・暖房燃料・電気・食糧・飲料水・自然環境などの基本物資供給の安全保障や安定供給については、地球上人類の共通テーマとしてバランス良く、対策する必要があると思います。特定テーマに集中しても、世界の共感は得られませんし、放っておかれた課題から、対立が拡大する可能性がありそうです。
必要な要素
前述のように、日本国内でも「黒いダイヤ」「原子力ルネサンス」「気候変動偏重」など、特低目標に集中し、多様性が失われ強靭性やレジリエンス低下を招いてきました。
学界の多くは専門分野に分断されていて、個別分野の深堀李度合いが、論文発表数や引用数で評価されることが多いようですが、評価が市民社会の安全安心度向上など「総合的なリスク低減・強靭性強化・レジリエンス強化」にシフトすれば、専門分野の垣根横断・総合分野の新設に繋がるとおもいます。
国内外市民の安全・安心等強化を目指す高度人材が、多様な現場経験や知識を持ち寄れば、特定選択に陥らず、総合的な安全・安心に向けた寄与・発信・市民理解確保を期するとおもいます。繰り返しですが、「何かを選択・集中」してしまうと、視野が狭まり、ゼロサムに陥ってしまうとおもいます。