NISTEP注目科学技術 - 2020_E264

概要
フォノンエンジニアリング(フォノン工学)
[概要]
物質中に周期構造(例えば周期的な貫通穴)を作り込むことで、その物質が本来的に有するフォノンバンドを人工的に改変することができる。すなわち、物質の熱伝導を自由自在に設計することができ、例えば熱電素子の発電効率を向上させることができる。
特に、その物質が金属である場合は、フォノンを媒介とした電子間相互作用が著しく影響を受ける。すなわち、元来は金属である物質を、絶縁体あるいは超伝導体に改変することができる。
フォノン工学を金属に適用した研究はほとんど前例がなく、まだ始まったばかりであるが、間違いなく21世紀の材料・物理学の発展の基軸になる科学技術である。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E264
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 公的機関
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度 -
2020年調査にはこの項目はありません。
実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 13 (物性物理学)
分析データ クラスタ 48 (スピントロニクス)
研究段階
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インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
「実現に向けてのブレイクスルー」の意味がよく分かりません。実現がブレイクスルーなのではないでしょうか。「実現に向けてのボトルネック」でしたら意味が分かりますが…。
「実現に向けてのボトルネック」についての質問であると思って回答しますと下記のとおりです。
新奇の技術はご高齢の方々には理解できません。そのご高齢の方々をプロジェクトマネージャー等のトップの据えての研究体制(例えばSIPやNEDO等のイノベーション科学技術政策w)では、いつまで経っても新鮮な科学技術の芽は育っていきません。
近年の日本の科学技術政策を振り返ってNature誌から「There is no clear successes」とまで言われているのですから(https://www.nature.com/articles/d41586-020-02540-w)、国家の威信をかけて反論するのか、もしくは反論できないなら科学技術政策の方向を変えるのか、真剣に考える時期に来ていると思います(とっくの昔に…)。