NISTEP注目科学技術 - 2020_E207
概要
今後注目される科学技術について,電気電子材料関係では原子力電池が挙げられる.宇宙や地中深くなど隔離地など簡単に近づけない保守メンテナンスが困難な場所のほか,近年のIoT化に伴う種々の機器の小型電源として期待されている.原子力電池の原理は放射線の種類によって異なるが太陽電池に似通っており,半導体のp型とn型の組み合わせによって放射性物質から放出されるベータ線(電子)を受けて生成される電子と正孔を外部回路に引き出すことで電池として利用できる.利点としては,発電能力の意味での寿命は放射性同位体の半減期によるため充電の必要がなく寿命が非常に長いこと,電池の材料には廃棄物となっている放射性物性を利用できることなどが挙げられる.材料としてはワイドバンドギャップ半導体である高い放射線耐性を持つダイヤモンドが挙げられている.半導体ダイヤモンドの合成,ドーピング制御やデバイス化のプロセス技術については,日本が先導している領域も多いため,今後の動向に注目である.
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID | 2020_E207 |
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調査回 | 2020 |
注目/兆し |
2020 ※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | - 2020年調査にはこの項目はありません。 |
実現時期 | 10年以降 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 15 (素粒子、原子核、宇宙物理学) |
分析データ クラスタ | 27 (理化学/半導体・ナノ・材料) |
研究段階
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インパクト
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必要な要素
量産化されるには製造プロセスの確立が必要.また,放射性同位体を組み込むため安全性の確保と実証が必須.