NISTEP注目科学技術 - 2020_E200

概要
リチウムイオン電池に替わる革新型蓄電池(酸化物系全固体電池や多価イオン電池)が期待される。全固体電池としては,硫化物系固体電解質を用いた実用化が現在最も近いが,安全性の懸念から将来的には酸化物系固体電解質の実装が望まれる。イオン伝導性や加工性の観点から克服すべき課題は多く,さらに薄膜型ではなくバルク型全固体電池での実装によってはじめて現在の液系リチウムイオン電池に置き換わる存在となり得る。一方,多価イオン電池はLiではなく,Mg,Ca,Alなど価数の大きなイオンが充放電に寄与する高容量電池であり,豊富な埋蔵量を背景に低コスト化が期待される。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E200
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度 -
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実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 36 (無機材料化学、エネルギー関連化学)
分析データ クラスタ 11 (理化学/エネルギー・脱炭素)
研究段階
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インパクト
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必要な要素
バルク型酸化物系全固体電池では,良好な界面接合技術の確立,加工性やイオン伝導性に優れた材料探索など,現状基礎研究開発の段階であり,硫化物系固体電解質の利点を上回るような材料,簡便・省エネルギーな接合方法を開拓する必要がある。一方,多価イオン電池は電極材料の探索,材料特性の向上が試みられている段階で,サイクル安定性や実容量で課題が多い。また,詳細な充放電機構はリチウムイオン電池程解明されていないので,オペランド解析や界面評価などの蓄積が必要である。