NISTEP注目科学技術 - 2020_E80

概要
人工知能を実現するための技術全般。
特に低消費電力で、高い演算能力を持つ人工知能を実現するための技術。
対象は、脳科学、デバイス、材料、プロセス・製造技術、回路、アーキテクチャ、ソフトウェア、センシングなど。
既存のデバイス(GPU, DRAM等)と専用のアーキテクチャ、ソフトウェア技術を用いて既にAIが実用化されているが、消費電力効率が悪く、今後AIの応用を広げる上で深刻な課題。昨今の低炭素社会の実現を進める上でも、低消費電力化は必須の課題。また、今あるAIの技術は、脳が持つ高い情報処理能力のごく一部を模倣できているにすぎず、より高い情報処理能力獲得に向けて研究の余地は大きい。
AI関連技術は提供する側も応用して活用する側も産業としての裾野が広く、如何にこの分野で覇権を握れるかが今後何十年にも渡り、国家の明暗を左右しかねない。現状は残念ながら米国のGAFAや中国のAlibaba等の企業、大学などにこの分野で大きく先行されており、日本としてこの分野でビハインドと言わざるを得ない(一部、健闘している企業、大学はあるが)。AI向けの低消費電力化、高い演算処理能力を実現するための研究開発の強化、対応できる人材の育成が国の喫緊の課題と考える。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E80
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 企業
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度 -
2020年調査にはこの項目はありません。
実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 60 (情報科学、情報工学)
分析データ クラスタ 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機)
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
低消費電力、高い演算機能の実現するデバイスはいくつか学会では提案がされているが、まだ単体素子で基礎検討がされているレベル。新しい素子の検討に加えて、どの素子が有望かの見極めが必要。
有望性については、デバイス技術からの側面からだけでは不足で、脳科学、製造技術、回路、アーキテクチャ、システムトータルからの視点での最適化が求められる。異分野を越えたすり合わせまで出来ているところはまだ世界的にもそれほど多くない。一方、こういったすり合わせは日本が得意とする所である。各分野の専門家も日本に居る。ここに日本の勝機があるのはないかと考える。単に単一の技術の研究開発を推進するだけでなく、こういった異分野融合を図る事が出来る場の提供も必要。