NISTEP注目科学技術 - 2020_E16

概要
ドメイン特化型コンピューティング技術に注目している。すべてのコンピューティング処理を一つのプログラミング言語や汎用型CPUで行うのではなく、特定の応用分野に着目し、処理の大幅な効率化・高性能化と生産性の向上を狙う。ドメイン特化型においては、処理を記述するプログラミング言語の抽象度から、実際の演算を行う回路の構成方式まで幅広くカスタマイズし、無駄なものをそぎ落とし、超高並列な処理が可能となるように工夫を重ねていく。産業界においては、AI分野向けに特化したチップやプログラミングフレームワークの開発が盛んにおこなわれている。開発のための生産性を向上させ、AI分野に限らず、社会的なニーズがある多様な分野への適応が望まれている。
キーワード
2020年調査にはこの項目はありません。
ID 2020_E16
調査回 2020
注目/兆し 2020
※2020年調査にはこの項目はありません。区別のため、便宜上 「2020」 としています。
所属機関 大学
専門分野 情報通信
専門度 -
2020年調査にはこの項目はありません。
実現時期 10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 60 (情報科学、情報工学)
分析データ クラスタ 46 (データサイエンス/機械学習・AI)
研究段階
2020年調査にはこの項目はありません。
インパクト
2020年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
ドメイン特化型のプログラミング言語から処理効率が高い実行可能コードを生成するために、ソフトウェアのレイアにおける変換技術の高度化が必要である。現状では、人間が手作業で変換したほうが性能効率が高いコードが生成される場合が多いが、人工知能技術や数理最適化技術を駆使して、人間の手作業での変換をしのぐ性能効率を達成するというブレークスルーが必要である。また、処理のプラットフォームとして、スパコンのインフラは年々重要になっているが、スパコンの利用に関してはまだ一部の専門家が占有的に使っているのが実状であるため、技術普及や利用の民主化を進め、多様なブレークスルーを引き金となるべきである。また、ある程度の汎用性が求められるスパコンにおいて、どのようにドメイン特化型の考え方を取り入れていくかは、システムデザインの考え方の面でブレークスルーが必要と感じる。ドメイン特化型を可能とする現実的に使いやすいハードウェアの開発とその共同利用の方式の面でもブレークスルーが必要であろう。