NISTEP注目科学技術 - 2022_E364

概要
オンデマンド型の酵素反応を活用した、有用生物活性物質の簡便合成。有用な活性をもつ天然分子の合成には様々な有機化学反応が用いられるが、望む変換のみを進行させることは容易ではなく、複雑な分子を合成する最大のネックとなる。酵素は選択的反応を実現する有用な試薬とみることができ、有用分子の合成を圧倒的に簡略化させる可能性を秘めている。
キーワード
酵素 / 有機合成化学 / 選択的化学変換
ID 2022_E364
調査回 2022
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ライフサイエンス
専門度
実現時期 10年以降
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 33 (有機化学)
分析データ クラスタ 32 (理化学/反応・触媒)
研究段階
酵素反応は選択性が高い利点はあるものの、基質特異性が高いため、利用範囲が限られる。現在では、酵素の変異や基質の変換などで酵素化学合成が試みられているが、自在な酵素設計や、合成設計が可能になれば、有用分子の合成が格段に容易になるはずである。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
上記に述べたように、合理的な酵素反応の設計、そのために必要な計算化学的アプローチの向上や酵素発現や精製技術の向上が望まれる。