NISTEP注目科学技術 - 2022_E315

概要
現在、二酸化炭素排出量や固定化については注目をされ、技術開発も進められているが、窒素循環についても同様に重要な課題であり、議論すべき問題である。
窒素は空気中にある窒素分子N2は非常に安定であるが、「反応性窒素Nr]は様々な状態で河川、海、土壌、大気の中に存在しており、偏在することによって環境や生態に影響を及ぼすリスクがある。しかしながら、窒素は多様な人間活動によって生産、または排出され、様々な環境下に存在するため、政策を一本化することが困難であること、またNrを簡便に測定する技術も無いことから分析に時間とコストを要することも、窒素循環の健全化を困難なものとしている。
キーワード
窒素循環 / 環境 / 分析技術
ID 2022_E315
調査回 2022
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ナノテクノロジー・材料
専門度
実現時期 5年以降10年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 64 (環境保全対策)
分析データ クラスタ 31 (環境化学)
研究段階
国連環境計画フロンティア2018/19において、新たに懸念すべき環境問題として取り上げられている。反応性窒素Nrは様々な形態で河川、海洋、土壌、大気などに存在しており、定量には複数の測定方法で算出し合算するなど、時間とコストがかかる。例えば農地における窒素循環を測定するには、年単位でのon site分析を複数箇所で行う必要があり、安価で容易に行えるような技術開発が望まれる。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
窒素汚染を引き起こしている人間の活動が 農業、畜産、化石燃料の消費、食品廃棄や生活排水など多岐に渡るため、関連する省庁が連携した政策を検討し、場合によってはトレードオフするような制度設計が必要