NISTEP注目科学技術 - 2022_E311
概要
ポスト5G/6G無線技術とクラウド仮想化の融合による移動体やロボットの高度自律化。ポスト5G/6G無線技術において実現される超低遅延・高信頼通信(URLLC)と、無線ネットワーク網の基地局においてクラウド仮想化を活用することによる局所性の活用により、ワイヤレスネットワークを通してつながる様々な機器や構造物の上で動作する様々なアプリケーションに対して超低遅延かつ高スループットな処理が実現されることが期待されている。このような状況に対して、特に、移動体やロボットの高度な自律化を目指すうえで最重要となるリアルタイムのセンシングデータから状況の解析やその先の行動の判断を超低遅延で実現する仕組みの研究をクラウド仮想化技術と自動運転・ロボット技術の面から取り組むことは急務である。
キーワード
サイバーフィジカルシステム / 知能ロボット技術 / ドメイン特化型コンピューティング技術
ID | 2022_E311 |
---|---|
調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | 情報通信 |
専門度 | 高 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 60 (情報科学、情報工学) |
分析データ クラスタ | 38 (計算機・電気通信・通信デバイス・量子計算機) |
研究段階
自動車の自動運転の事例は産業界で開発が進んでいるようであるが、自動車に限らず、航空機、船舶、宇宙機、プラントなど多くの機械的な構造物やロボットに対しても処理の自律化は適応可能であると考えられる。現在盛んに研究されているAI技術の画像や音声、テキスト処理以外の応用として、ワイヤレスネットワークを通してつながる様々な機器や構造物の自律化は重要な研究テーマであるが、分野横断的にならざるを得ないため、現状では世界的に見ても研究拠点を整備して一丸となり取り組んでいる事例はないと思われる。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
分野横断的な研究テーマとなるので、研究拠点を整備し、最終的な技術の展開という出口を意識しながら要素技術を研究開発するべきと思われる。また、日本の産業構造(通信、ロボット、自動車、機械、コンピュータ、ソフトウェア)においても、日本の大学で取り組んできた研究においても、個々の技術は昔から個別に研究開発してきた分野なので、革新的なグランドデザインとシステム最適化を探求する意味でも研究拠点を整備し、強固に連携しながら研究できる体制が必要と感じる。