NISTEP注目科学技術 - 2022_E303
概要
マルチフィジックス大規模数値計算技術。計算機を用いたシミュレーションにより科学技術開発は爆発的な進化を遂げた。しかしながら計算機性能の進化は頭打ちになってきている。このため、CPUそのものの性能をあげるのではなく、並列化による対応が進められてきている。しかしながら、有限要素法のような周波数領域での行列ベースの手法では並列化が困難でスケールアップができない。一方、時間領域シミュレーションでは並列化が可能であるもののその実装は実務者には極めて難しい。近年、後者に関して、ユーザーが下のレイヤーを意識せずとも超高速の計算を可能にできるソフトウェアの技術開発が進められている。こうした技術開発が進めば、従来解析が困難だったようなマルチスケールの現象の解析が可能になり、基礎科学・工学の両方で爆発的な発展が期待できる。
キーワード
マルチフィジックスシミュレーション / マルチスケール / 並列計算
ID | 2022_E303 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 大学 |
専門分野 | ナノテクノロジー・材料 |
専門度 | 低 |
実現時期 | 5年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 60 (情報科学、情報工学) |
分析データ クラスタ | 46 (データサイエンス/機械学習・AI) |
研究段階
数値計算の手法については基礎的側面はある程度確立されている。それらを統合しユーザーが意識せずに扱えるようなソフトウェアプラットフォームの開発が必要とされている。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
他分野の知恵を統合しまとめあげられるような人材の育成、および、継続的にこうした開発をサポートするための体制の確立が必要とされている。