NISTEP注目科学技術 - 2022_E291
概要
木質バイオマスに由来する各種材料技術。現在では一般に工業製品・家庭向け製品いずれの材料でも化石資源由来のプラスチックや鉄鋼その他金属等がきわめて多く用いられていますが、それらを代替していくような植物バイオマスに由来する材料の開発を注目して見ております。従来からある木材や繊維板等の木質材料、紙等のより高度な利用とともに、セルロースナノファイバーを用いた新しい材料の開発などが含まれます。こうした材料をめぐる技術開発は、すでに民間・公的研究機関双方で進められていますが、量産や大規模な普及にはいまだ至っていないものが多いです。しかし、ここ数年で環境保護の観点から化石資源の採掘に対する批判が一段と強くなっており、今後採掘が減少していくことが予想されるため、プラスチック等の化石資源に由来する材料を代替するものの一つとして、木質バイオマス由来の材料の量産や大規模な普及の必要性が小さくないと考えています。また、セルロースナノファイバー等、金属材料よりも軽量かつ強い材料の開発が進んでおり、やはり環境対策の観点から金属材料を代替していくことが期待されます。
キーワード
木質バイオマス / 材料科学 / 化石資源代替 / 量産・普及
ID | 2022_E291 |
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調査回 | 2022 |
注目/兆し | 注目 |
所属機関 | 団体 |
専門分野 | 環境 |
専門度 | 低 |
実現時期 | 5年以降10年未満 |
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) | 64 (環境保全対策) |
分析データ クラスタ | 31 (環境化学) |
研究段階
最も基礎となる技術の開発はすでに進んでいるものの、それを製品に利用する場合に求められる個別的な特性の付与や、量産化および製造費用の低減のための技術が研究されているのではないでしょうか。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
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