NISTEP注目科学技術 - 2022_E230

概要
各地の大地震・津波被災時には、暖房・煮炊き・人物移動用用の液体燃料と、照明用電力と飲料水が必要です。特に、暖房油・輸送用燃料の不足は、災害関連死を大きく増加させます。これは、現在のウクライナ情勢を観ても、酷寒の地で暖房油不足は大問題です。災害や紛争や大規模テロ発生時には、電力は漸弱ですから、容器に入れて移動が容易な液体燃料に依存するしかありません。市民の安全・安心の為、緊急時の液体燃料最適配給システムの最適化が必須と思います。
首都直下地震・富士山噴火・南海トラフ地震など、複合発生も懸念されるので、AIも活用して、想定外に臨機応変に対策出来る簡易システムが期待されると思います。(人命・安全・安心)
キーワード
液体燃料最適配給 / 人命・安全・安心 / 災害・紛争など緊急事態対応
ID 2022_E230
調査回 2022
注目/兆し 注目
所属機関 団体
専門分野 エネルギー
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 25 (社会システム工学、安全工学、防災工学)
分析データ クラスタ 2 (マシンインテリジェンス/センシング・データサイエンス)
研究段階
個別に技術開発は行われています。又、原子力発電所近傍のオフサイトセンターなどでの定期訓練は実施されています。しかし、福島第一原発被災時などは、定期訓練の成果は発揮されなかった点残念です。
複合災害うという不都合な緊急時にも、人命救助・暖房・医療介護・水食糧の配給や携帯電話充電など、先ず液体燃料が必須です。理想型社会システムに関する研究は進んでいますが、理想型社会が破壊された時に備える統合型最適システムの研究は、進んでいるとは思えません。災害現場では、液体燃料がスタートです。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
理想追及は明確に進められますが、市民の命・生活を守るには、要素技術の統合・連携が必須です。この為には、市民の命・生活を最大限守るという、強いリーダーシップと広いサポートが必要です。個別技術は、社会システム・インフラ制御技術を有する大手製造業等に、開発を委託することが人材継続確保面でも現実的と思います。