NISTEP注目科学技術 - 2022_E168

概要
自己創生する細胞様の構造と機能:生体関連の高分子や低分子の混合系を、混ぜると、細胞様の構造が自発的に生成することが最近見出されている。今後このような研究を発展させると、生命の起源の謎にせまるといった基礎学問的な意義や、任意のタンパク質を合成し機能化するような新しい技術の創出につながる可能性が高いと思われる
キーワード
人工細胞 / 生命の起源 / 非平衡開放系の自己組織化
ID 2022_E168
調査回 2022
注目/兆し 注目
所属機関 大学
専門分野 ライフサイエンス
専門度
実現時期 5年未満
分析データ 推定科研費審査区分(中区分) 37 (生体分子化学)
分析データ クラスタ 54 (理化学/分子化学)
研究段階
高分子溶液は、depletion effect(枯渇効果)により、ミクロ相分離を引き起こすことは良く知られている。この高分子溶液系の特質を活用すると、細胞様構造が自己生成し、タンパク合成や自己運動をおこすことなどが明らかになりつつある。
インパクト
2022年調査にはこの項目はありません。
必要な要素
基礎的な立場での研究をまずは進めていくことが重要となっている。また、この研究課題は、海外の研究の後追いではなく、我が国が世界を先導している研究であることに注目していただきたい。このようなタイミングで、研究助成を行うことは、我が国の国際的な立場を高める意味もある。